定価1,361円(本体1,238円)
発売日2000年11月
ISBN978-4-7917-0066-0
■〈南北〉の創生*5
あいまいなアメリカの私 / 巽孝之
■デッドマン・レッスリング――死の臨床格闘学*4
満月の謙虚な光のもとで / 香山リカ
■占星綺想*11
時選びの占星術 / 鏡リュウジ
■耳目抄*195
「理屈のほか」 / 竹西寛子
■詩
ストーリーライン / 鈴木志郎康
木瓜胡瓜 / 片岡直子
アナグラム人名図鑑 / 石津ちひろ(文)+宇野亜喜良(絵)
特集*三島由紀夫 30年後の新たな地平
【〈詩を書く少年〉の頃】
初期詩篇 / 三島由紀夫
【三島頌詩】
ういういしい惑星たち ――三島由紀夫に捧げる / 白石かずこ
海の空虚 三島由紀夫の魂のために / 石井辰彦
【エッセイ】
テクストとしての肉体 この目でみた三島 / 平岡篤頼
〈音楽〉に解き放たれた夢 / 水原紫苑
【読解の新地平】
三島とリアリズム / 丹生谷貴志
否定的なもののもとへの滞留
紫式部と三島由紀夫における審美的ヴィジョン / ジョン・R・ウォレス (訳=暮沢剛巳)
予感する記憶 / 長原豊
行為する欲望――三島由紀夫(1)
肉をテクスト化する、あるいは、(非)文節化された欲望 / ニーナ・コルニエッツ (訳=竹内孝宏)
【鏡像としての小説家】
拝啓、三島由紀夫様 自由と符丁をめぐって / 芳川泰久
二つの手袋 ジャン・ジュネと三島由紀夫 / 梅木達郎
【〈詩〉と〈小説〉の転生】
詩を書く少年の孤独と栄光 / 高橋睦郎+井上隆史
あらゆるものへの批評 三島由紀夫 『豊饒の海』 / デイヴィッド・ポーラック (訳=高橋くみこ)
「豊饒の海」 を読むという物語 / 高原英理
【MISHIMA@世界文学】
敬意に満ちた返礼 フランスにおける三島由紀夫 / 谷昌親
ロシアの三島文学 / 田村充正
【レトリックの演出】
猿はなぜ首を刎ねられたか? / 城殿智行
「三島以後」 の三島由紀夫 / 佐藤泉
【1970―2000の間で】
三島由紀夫の 『蘭陵王』 と 「最後の一句」 / 樋口覚
今日の 「全体主義」 一九六八年の三島由紀夫を忘れるためのアジビラ風エスキス / 絓秀実
帝国の 「幻影」 三島由紀夫 『文化防衛論』 再考 / 丸川哲史
【〈世界〉を演出する男】
演出の条件 / 川村湊
三度目の自刃 〈超やくざ映画〉の波紋 / 常石史子
三島由紀夫関連作品フィルモグラフィー / 森直人+磯田勉
■ワールド・カルチュア・マップ
[アメリカ] ノワールとコーエン兄弟のいま 『ブラッドシンプル/ザ・スリラー』 / 篠儀直子
[フランス] カミュ事件 / 彦江智弘
[ドイツ] 〈青春映画〉の現在 ハンス=クリスティアン・シュミット 『クレイジー』 / 瀬川裕司
[イタリア] とかげの抜け穴 アッティーリオ・ベルトルッチの死 / 堤康徳
[ラテンアメリカ] 野球の国の独裁者 マリオ・バルガス=リョサ 『〈山羊エル・チボ〉の宴』 / 鼓宗
[ロシア] 癒されたい人々 第二二回モスクワ国際映画祭 / 久保久子
[台湾] 意識はクラリネットの音に乗って流れる 張志勇監督 『沙河悲歌』 / 藤井省三
[日本] ゴシック・ロマン、喜劇に凭れて 『フードファイト』 / 木村立哉
■今月の作品
雨森沈美 大村浩一 藤井雅人 / 選=安藤元雄
■われ発見せり
葛藤する言語 / フェイ・阮・クリーマン