夏目金之助 ロンドンに狂せり

末延芳晴 著

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夏目金之助 ロンドンに狂せり

定価本体3400円+税

発売日2016年6月

ISBN978-4-7917-6939-1

漱石英国留学体験
「文部省派遣留学生」 夏目金之助。過酷で多難な長旅を経て、ロンドンでの自己喪失、幻視体験、狂気と紙一重の引きこもりを通し、自らを食い破って 「小説家夏目漱石」 へと変貌してゆく過程を克明に解き明かす、渾身の長篇評論。

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【目次】

序章 金之助、ロンドンに留学す
第一章 不安と戸惑いの横浜出航
第二章 船酔いに苦しむ金之助
第三章 光と影――イギリス植民地支配とアジアの現実
第四章 ノット夫人の一等船室で
第五章 砂漠の国の海を抜けて地中海へ
第六章 汽車の旅で難儀する金之助
第七章 初めての単独旅行――パリからロンドンへ
第八章 ロンドンの街頭に迷う金之助
第九章 『倫敦塔』 ――漱石自身による漱石殺し
第十章 最初から挫折した留学の夢
第十一章 女の 「過去の臭ひ」 ――ミルデ家の謎
第十二章 東京海上保険ロンドン支店長が見たミルデ家
第十三章 謎の少女アグニスの眼
第十四章 黄色くきたない日本人
第十五章 おしゃべりペンとの奇妙な友情
第十六章 下宿に引きこもる金之助
第十七章 『文学論』 ――強いられたプロジェクト
第十八章 金之助、ロンドンに狂せり――自我の拠りどころを求めて
最終章 帰国――内なる流離と引きこもりに向けて

関連年表+関連地図
主要参考図書
あとがき

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[著者] 末延芳晴(すえのぶ・よしはる)
文芸評論家。京都在住。1942年生。
東京大学文学部中国文学科卒業、同大学院修士課程に進学し、
杜甫の詩を研究するも、アカデミックな研究が自身の資質に合わないことを悟って中退。
結婚を機に1973年5月渡欧。
アムステルダム/ストックホルム/ロンドン/ケンブリッジを経て同年7月、渡米。
以来98年までニューヨーク在住、米国の現代音楽・美術・舞踏などについて批評を行う。
1998年日本帰国後、長年の念願であった文芸評論の分野に筆を広げる。
主な著作:『回想のジョン・ケージ』(音楽之友社)、
『永井荷風の見たあめりか』(中央公論社)、『荷風とニューヨーク』(青土社)、
『荷風のあめりか』(平凡社ライブラリー)、『ラプソディ・イン・ブルー』(平凡社)、
『夏目金之助 ロンドンに狂せり』(青土社)、『森鷗外と日清・日露戦争』(平凡社)、
『寺田寅彦 バイオリンを弾く物理学者』(平凡社)、
『正岡子規、従軍す』(平凡社/第24回和辻哲郎文化賞受賞)、
『原節子、号泣す』(集英社新書)など多数。