ワインの染みがついたノートからの断片

-未収録+未公開作品集-

チャールズ・ブコウスキー 著,中川五郎 訳

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ワインの染みがついたノートからの断片

定価3,520円(本体3,200円)

発売日2016年7月22日

ISBN978-4-7917-6795-3

酒、競馬、セックス、そして詩…………。
これが本当のハードボイルド

正気と狂気のあわいで、孤独と怒りを抱えて、
暴力と放浪の日々をすごした男が、唯一無二のことばで、
ときにパンクにときにやさしく描きだす、
社会の片隅で生きる者たちの物語。

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【目次】

序文――デイヴィッド・ステファン・カロン

長ったらしい断り状が引き起こした出来事の顛末
カッセルダウンからの二十台の戦車
音楽なしではいられない
トレイス  編集者雑記
ワインの染みがついたノートからの断片
ロング缶ビールの半ダースパックを飲みながら書かれた詩学と
                いまいましい人生についてのとりとめのないエッセイ
ある特定のタイプの詩、ある特定のタイプの人生、ある特定のタイプの
                やがては死ぬことになる血で満ち溢れた生き物を擁護して
アルトー選詩集
運に見放された一人の年老いた酔っ払い
スケベ親父のノート   『オープン・シティ』一九六七年五月十二日~十八日
ジム・ローウェルに捧げる無題のエッセイ
スケベ親父のノート   『ナショナル・アンダーグラウンド・レビュー』一九六八年五月十五日
わたしがアレン・ギンズバーグだと誰一人として信じなかった夜
我々はアンクル・サムを怒らせるべきか?
サンタフェの銀のキリスト
スケベ親父の告白
ケネスのために朗読をして交尾する
L・Aシーン
ある年老いた詩人の人生についての覚え書き
息づかいと書き方の数学について
スケベ親父の手記   『L・Aフリー・プレス』一九七三年十二月二十八日
スケベ親父の手記   『L・Aフリー・プレス』一九七四年二月二十二日~三月一日
スケベ親父の手記   『L・Aフリー・プレス』一九七四年三月二十二日
ウィリアム・ウォントリングの『7・オン・スタイル』の出版されなかった前書き
ジャガーの取り巻き
馬を選ぶ  競馬場で勝つ方法、もしくは少なくとも損をしない方法
ワークアウト
かくしてこんなことに
ただの時間つぶし
文筆生活のなかの気晴らし
師と出会う
李白をチャールズ・ブコウスキーのロサンジェルスにご案内
偉人を振り返って
もうひとつのポートフォリオ
もう一人の自分
基礎訓練


謝辞
出典
訳者あとがき

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[原題] PORTIONS FROM A WINE-STAINED NOTEBOOK

[著者] チャールズ・ブコウスキー(Charles Bukowski)
1920年ドイツ生まれ。3歳でアメリカに移住。LAシティ・カレッジ中退ののちアメリカ各地を放浪、24歳で最初の小説を発表するも一度、作家の夢をあきらめ、適当な仕事にありつきながら酒とギャンブルにあけくれた放浪生活を送る。1960年頃から郵便局に勤務しつつ創作活動をつづけ、1969年、ブラック・スパロー・プレスのジョン・マーティンに認められ、郵便局を退職し作家に専念。100冊に及ぶ著作があるといわれている。94年白血病によって死去。邦訳書に『町でいちばんの美女』、『ありきたりの狂気の物語』(以上、新潮文庫)、『勝手に生きろ!』、『ブコウスキーの酔いどれ紀行』、『死をポケットに入れて』(以上、河出文庫)、『パルプ』(ちくま文庫)など。

[訳者] 中川五郎(なかがわ・ごろう)
1949年大阪生まれ。フォークシンガー、訳詞家、音楽評論家、小説家、エッセイスト、翻訳家。主な訳書に『ボブ・ディラン全詩集1962-2001』(ソフトバンククリエイティブ)、チャールズ・ブコウスキー『詩人と女たち』『くそったれ!少年時代』『死をポケットにいれて』(いずれも河出文庫)、ボブ・ディラン『追憶のハリウッド'60s もうひとつのディラン詩集』(青土社)など多数。