ウェブに夢見るバカ

-ネットで頭がいっぱいの人のための96章-

ニコラス・G・カー 著,増子久美、菅野楽章 訳

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ウェブに夢見るバカ

定価2,640円(本体2,400円)

発売日2016年12月26日

ISBN978-4-7917-6967-4

「ググればわかる」じゃダメな理由
Googleは本当に私たちを幸福にしてくれるのか?ザッカーバックはなぜいつもズレているのか?失言してもトランプの支持率が落ちないのはなぜか?Facebook、Googleなどが描くバラ色の未来に異を唱え、ネット時代に失われつつある人間性を取り戻すために何ができるかを問う。

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【目次】

序章
シリコンヴァレーに生きる
 

第一部
ベスト・オブ・ラフ・タイプ 倫理のないウェブ 2.0
マイスペースの空虚さ
セレンディピティを生み出す機械
カリフォルニアの王者たち
ウィキペディアンの分裂
ブログ中につきご勘弁
代謝するもの
「セカンドライフ」の抱える大問題
あなたを見て!
デジタル式小作制
スティーヴのデヴァイス
ツイッター・ドット・ダッシュ
コードのなかのゴースト
アリスのアバターに訊くしかない
ロング・プレイヤー
ネットは忘れるべき?
創造のための手段
ヴァンパイア
灌木の陰でゴミを食らう
ソーシャル的賄賂
チューリングテストを出し抜いたセックスボット
見通しのよい世界を検証する
「ギリガン君のSOS」のウェブ
コンプリート・コントロール
デジタル化情報はすべからく集中すべし
復活
ロック・バイ・ナンバー
ヴァーチャル・チャイルドを育てる
iPad ラッダイト
「いま」性
チャーリーがぼくの「認識の余剰」を噛んだ!
シェアを資本主義にとって安全なものにする
引喩の本質はグーグルではない
局所的情報過多と環境的情報過多
「グランド・セフト」的注意力
精神の重力としての記憶
媒介はマクルーハンである
フェイスブックのビジネスモデル
薄気味悪いユートピア
背骨のないもの
未来のゴシック
イノヴェーションのヒエラルキー
取り込め。編集しろ。焼け。読め。
生き急ぎ、若く死に、美しいホログラムを残す
オンライン、オフライン、そのあいだのライン
グーグルグラスとクロードグラス
校舎を焼き尽くす
知的マシンの倦怠
映った姿
最後に笑うはグーテンベルク?
探し求める者たち
汚れなきAIの永遠の陽光
マックス・レヴチンのわたしたちのためのプラン
エフゲニーのちょっとした問題
二点間の最短の会話
家のように居心地がいい場所
チャコール、シェール、コットン、タンジェリン、スカイ
ブッダとつましく暮らす
職場における自己定量化
わたしのコンピュータ、わたしのドッペルツイッター
アンダーウェアラブル
バスに乗って
終わりのないはしごという神話
わたしを紡ぐ織機
下界と天界のテクノロジー
父親のアウトソーシング
計測を測る
ホットなスマートフォン
デスパレートなスクラップブックたち
制御不能
われらのアルゴリズム、われわれ自身
かげりゆく牧歌的生活
知っているという思い込み
風をファックする
圧縮された時間
音楽は万能の潤滑油
愛の統一理論を目指して
3〉 と心
退屈した者たちの王国では、片手で操作する無法者が王である


第二部
ツイートによる 50 のテーゼ
 

第三部
エッセイと批評 炎とフィラメント
グーグルでバカになる?
静寂を求めて叫ぶ
読者の夢
生命、自由及びプライバシーの追求
ハマる
母なるグーグル
ユートピアの図書館
マウンテンヴューの若者たち
蔡倫の子どもたち
過去形のポップス
湿地の草をなぎ倒す愛
スナップチャット候補者
ロボットがこれからも人間を必要とする理由
ロスト・イン・ザ・クラウド
ダイダロスの使命


謝辞
訳者あとがき

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[著者] ニコラス・G・カー(Nicholas G. Carr)

著述家。『ガーディアン』紙などでコラムを連載するほか、多くの有力紙誌に論考を発表。テクノロジーを中心とした社会的、文化的、経済的問題を論じる。著書は多くの言語に翻訳され、日本での既刊書に『ITにお金を使うのは、もうおやめなさい』(ランダムハウス講談社)、『クラウド化する世界』(翔泳社)、『ネット・バカ』、『オートメーション・バカ』(ともに青土社)がある。
 

[訳者] 増子久美(ましこ ひさみ)

早稲田大学卒業。雑誌等でさまざまな記事の翻訳に従事。訳書にB・ゴールドエイカー『悪の製薬』(共訳・青土社)、D・ダウ『死刑囚弁護人』(共訳・河出書房新社)などがある。

[訳者] 菅野楽章(かんの ともあき)

早稲田大学文化構想学部卒業。雑誌『WIRED』などで翻訳を手がけている。訳書にJ・クラカワー『ミズーラ』(亜紀書房)、B・E・エリス『帝国のベッドルーム』(河出書房新社)がある。