脳に心が読めるか?

-心の進化を知るための90冊-

岡ノ谷一夫 著

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脳に心が読めるか?

定価本体1800円+税

発売日2017年8月24日

ISBN978-4-7917-7007-6

これ一冊で科学と文化の最先端に触れる!
生物心理学者が薦める、絶対に読むべきすごい本
心のある場所は脳かそれとも心臓か、ダンゴムシに意識はあるのか、フロイトの臨死体験、壮絶な老老介護、来るべき6度目の大絶滅……。90冊の本が伝える、90の魅惑的な世界観。言語とコミュニケーションの起源を研究する科学者による、驚きの読書案内

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【目次】

まえがき

第Ⅰ部〈脳に心が読めるか?〉篇

1 そもそも何が1・6パーセントなのか(『われらはチンパンジーにあらず』)
2 毎日食べるパンを焼く機械くらい(『ゼロからトースターを作ってみた結果』)
3 活け作りはもうたぶん食べない(『魚は痛みを感じるか?』)
4 世界を変える発見は個人でなされる(『知の逆転』)
5 真にでたらめなことを人間はできないのだ(『科学で勝負の先を読む』)
6 死の不条理を克服する旅(『現実を生きるサル 空想を語るヒト』)
7 過去を理解し、将来の手引きとするために(『若い読者のための第三のチンパンジー』)
8 脳よりも〝心〟(『その〈脳科学〉にご用心』)
9 人類進化史を見るようだ(『ジャスト・ベイビー』)
10 私たち自身も絶滅危惧種なのだ(『6度目の大絶滅』)
11 複雑な可視を単純な不可視へ(『我々はどのような生き物なのか』)
12 「哲学的ゾンビ」ではないとなぜ言えるのか(『意識はいつ生まれるのか』)
13 偶数のほうが女の子、奇数のほうが男の子に見えるらしい(『どんな数にも物語がある』)
14 見つけるべきものはまだたくさん残っている(『フランシス・クリック』)
15 歌の記憶であれば取り出すことができるかも知れない(『コネクトーム』)
16 進化とは何か(『文化進化論』『エピジェネティクス革命』)
17 あくまで相対的に(『右脳と左脳を見つけた男』『ダ・ヴィンチの右脳と左脳を科学する』)
18 ヒトがヒトであり続けることができない未来(『サイボーグ化する動物たち』)
19 これを捨て去れば元サルはサルに戻る(『元サルの物語』)
20 鼓動というリズムの上に(『心臓の科学史』)
21 この結論は素敵だ(『脳はいかに意識をつくるのか』)
22 動物に心があることを疑わない(『ソロモンの指環』)
23 脳科学についてまず一冊読むのなら(『脳のなかの幽霊、ふたたび』)
24 虚構史観にもとづく著者の歴史解釈(『サピエンス全史(上)』)
25 そして私たちはどこに行くのか(『サピエンス全史(下)』)
26 「野生の掟」とでも訳すだろう(『セレンゲティ・ルール』)
27 こいつ、何考えてるんだ(『ダンゴムシに心はあるのか』)
28 浅き川を深く渡れ(『想像するちから』)
29 人間を総体のまま理解しよう(『心と脳』)
30 しかし本人とは誰なのか(『ヒトの言語の特性と科学の限界』)
31 なぜプロにはそのようなことが可能なのだろうか(『ピアニストの脳を科学する』)
32 人間は核家族で進化したのではない(『赤ちゃんはなぜ父親に似るのか』)
33 人間には自由意志があるかどうか(『脳には妙なクセがある』)
34 「心はない」と言い切る(『どうすれば「人」を創れるか』)
35 その手がかりのひとつをフロイトの臨死体験にみた(『ウィーン大学生フロイト』)
36 二つの方向を異にする思想が出会う(『日本語の科学が世界を変える』)
37 連綿と続けて来た営みを切断すること(『IQは金で買えるのか』)
38 心の科学の基盤を築いたもの(『骨相学』)
39 研究者がもっとも夢のある生き方だと信じる(『細胞の不思議』)
40 僕の心はなぜ僕の脳にだけ宿っているのだろう(『心はすべて数学である』)
41 AIとは何か(『脳・心・人工知能』)
42 この診断名が問題である(『脳からみた自閉症』)
43 恙なしや友がき(『死の虫』)
44 僕の意識は今生限りと思うほかはないのか(『巨大数』)
45 「歌文法」があったのである(『さえずり言語起源論』)

第Ⅱ部〈AIは小説を読まない〉篇

46 マタネ。愛シテル(『アレックスと私』)
47 その間ヴァイオリン作りは何をしていたのか(『ニューヨークのヴァイオリン職人』)
48 永遠の現在に閉じ込められてしまった(『ぼくは物覚えが悪い』)
49 本当の現在は、耳が捉えているのだ(『本を読むときに何が起きているのか』)
50 YouTubeで10回以上聴いた曲があるなら(『誰が音楽をタダにした?』)
51 ここに描かれた未来が不可避だと言うのだ (『〈インターネット〉の次に来るもの』)
52 仕事をそれ自体のために立派にやり遂げる(『クラフツマン』)
53 激しい青春を丸ごと体験させてくれる(『道程』)
54 まだ生まれていない娘との想い出(『あなたの人生の物語』)
55 威嚇と親和では真逆ではないか(『人間はなぜ歌うのか?』)
56 愛あるナラティブは芸術への補助線になり得る(『しづ子』)
57 弦が柱に触れて作りだす幽玄な響き(『さわり』)
58 今でも私たちは格闘技が大好きである(『帝国を魅せる剣闘士』)
59 イラク戦争開戦の日をバグダッドでむかえた(『戦争を取材する』)
60 今や佐渡の空を自由に飛び回っているのだ(『50とよばれたトキ』)
61 表現はあるときには硬く、あるときには軟らかい(『股間若衆』)
62 それが家族というものの普遍性なのだ(『相田家のグッドバイ』)
63 故郷には強い人々がいる(『九年前の祈り』)
64 だって君はまだ生まれてなかったもの(『誕生のインファンティア』)
65 実際に持つことはないにしても(『その道のプロに聞く生きものの持ちかた』)
66 突然死の恐怖に襲われ、父母にそれを訴えた(『私たちはどこから来て、どこへ行くのか』)
67 あの絵は額縁と一体なのである(『額縁からみる絵画』)
68 ワマナさんが萌えで、サタカさんがツンツンです(『音とことばのふしぎな世界』)
69 チェコは人形アニメーション発祥の地なのであった(『チェコ手紙&チェコ日記』)
70 皮肉ではなく予言の歌だった(『マイ・フレンド』)
71 そして結果的に人間であるため、ここに来た(『あの日、マーラーが』)
72 みうらじゅんへの道はきびしい(『「ない仕事」の作り方』)
73 プロレスラーになる以前のこと(『巨人軍の巨人馬場正平』)
74 カラスに蹴られない方法(『カラスの教科書』)
75 言葉は心を作るのだ(『英語という選択』)
76 壮絶な老老介護を描く(『工学部ヒラノ教授の介護日誌』)
77 ながむる刹那を我がとこしへに(『短歌を詠む科学者たち』)
78 事実を伝える役割に徹する(『福島第一原発廃炉図鑑』)
79 ありえたかも知れない世界(『職業としての小説家』)
80 世界と肌触れ合う旅に(『純情ヨーロッパ』『人情ヨーロッパ』)
81 芸術とは常に挑戦を続けることだ(『武満徹・音楽創造への旅』)
82 妄想の中でさえ、交合する機会を失し続ける(『伯爵夫人』)
83 これは想像力の踏み絵である(『異郷の友人』)
84 青春の象徴的愚行である(『蠕動で渉れ、汚泥の川を』)
85 怒りが強くなければ(『火の鳥4・鳳凰編』)
86 最後に主題が提示され、深い眠りがやってくる(『原稿零枚日記』)
87 言語は人間を滅ぼすかも知れない(『虐殺器官』)
88 人間が仕事を失うという見込みは間違っている(『人工知能と経済の未来』)
89 王様のように暮らす日々を夢見て(『働きたくないイタチと言葉がわかるロボット』)
90 私たちは自分の鳥籠を選ぶべきなのだ(『ことり』)

あとがき

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[著者] 岡ノ谷一夫(おかのや・かずお)

1959年栃木県生まれ。生物心理学者。慶応義塾大学文学部卒業。米国メリーランド大学心理学研究科博士課程修了。千葉大学文学部助教授、理化学研究所チームリーダー等を経て、現在、東京大学大学院総合文化研究科教授。小鳥のさえずりに「歌文法」を発見し、そのなかに「言語の起源」を見出す進化のシナリオを描く。
主な著書に『さえずり言語起源論』(岩波科学ライブラリー、2010年)、『「つながり」の進化生物学』(朝日出版社、2013年)、『言語の誕生を科学する』(共著、河出文庫、2013年)などがある。