現代思想2018年11月号 特集=「多動」の時代

-時短・ライフハック・ギグエコノミー-

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現代思想2018年11月号 特集=「多動」の時代

定価1,540円(本体1,400円)

発売日2018年10月29日

ISBN978-4-7917-1373-8

「多動力」から「大人のADHD」まで
時短、ライフハック、パラレルキャリア…われわれはなぜ難なくマルチタスクをこなすことが求められるのだろう。「ADHD」の診断名をもった人々が経験する世界から、「多動」を促される労働/生活空間まで。動きすぎる体と動かない体の協働に向けて、精神医療、当事者研究、教育、労働論、フェミニズムから議論する。

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【目次】

 

特集*「多動」の時代――時短・ライフハック・キグエコノミー

 

【討議Ⅰ】
動きすぎる体/動かない体の〈コミュニケーション〉――吃音と不登校の交差点 / 伊藤亜紗+貴戸理恵 

【インタビュー】
ものすごく遠回りで、小さな共感のために――私の「ADHD」を生きる / 小島慶子 

【ADHD/多動と付き合う】
ADHDという個性をどう生きるか / 広野ゆい 
多動をめぐる当事者研究 / 大嶋栄子 
子どもも大人も朝から「半分、多動。」 / 岡崎勝 

【精神医療から問う】
「多動」──アナタの何を信じ、何を愛すればいいのか / 鈴木國文
ADHDの精神病理についてのノート / 松本卓也 

【思想からみた「多動」】
動きすぎるものたちの現象学――ポスト・モダンの申し子とは誰のことか? / 稲垣諭
動く世界を生きる――多動と注意についての一考察 / 渋谷亮

【討議Ⅱ】
コンヴィヴィアリティを促す「共話」の力 / ドミニク・チェン+若林恵

【「多動」的労働の現在】
ブルシット・ジョブの上昇――デヴィッド・グレーバーへのインタビュー / D・グレーバー/S・ワイズマン(聞き手)/芳賀達彦+森田和樹+酒井隆史訳
なぜ、「多動力」が社会に受容されるのか? / 今野晴貴 
ワーキング・マザーの「長時間労働」――「ワーク・ライフ・過労死?」 / 山田陽子 

【「多動力」の未来】
「他動力」――香港のタンザニア人の「多動力」 / 小川さやか 
参加のテクノロジーとその行く先――「学校づくり」における建築家の新たな職能に関して / 牧野智和 

 

【短期集中連載●政治的省察●第二回】
国家の外の生 / 宇野邦一 

【連載●瓦礫(デブリ)の未来●第一六回】
導グル師(補)一 / 磯崎新

【連載●分解の哲学●第一八回】
ほどく、ほぐす、つくろう(3) /  藤原辰史 

【連載●科学者の散歩道●第五二回】
宇宙新発見の時代を神風に――「核」から「相対論重力」へ / 佐藤文隆 

【連載●家族・性・市場●第一五一回】
非能力の取り扱い・2 / 立岩真也

 

【研究手帖】
山中を歩くこと、道があるということ / 古川不可知