エアロゾルの意味論

-ポストパンデミックの思想と芸術 粉川哲夫との対話-

大山エンリコイサム 著

  • はてなブックマークに追加
  • LINEでシェア
  • Google+でシェア
エアロゾルの意味論

定価2,200円(本体2,000円)

発売日2020年9月24日

ISBN978-4-7917-7311-4

ウイルスの時代を背景に交わされる、美術家と思想家の往復書簡。
文明と歴史、人間と自然、ブラック・ライヴズ・マター、インフォデミック——世界への、広く深き思考の交感。

line2.gif

[目次]

はじめに

 

第一信 エアロゾルとウイルス——パンデミックを考えるために
大山エンリコイサムから粉川哲夫へ 五月二六日
粉川哲夫から大山エンリコイサムへ 五月二七日

第二信 ゾル・ゲル転換——融解するボーダー
大山エンリコイサムから粉川哲夫へ 五月三〇日
粉川哲夫から大山エンリコイサムへ 五月三一日

第三信 アウトノミア、オキュパイ、黄色いベスト——充満するデモの分子
大山エンリコイサムから粉川哲夫へ 六月七日
粉川哲夫から大山エンリコイサムへ 六月九日、六月一〇日、

第四信 ブラック・ライヴズ・マター——「息ができない」
大山エンリコイサムから粉川哲夫へ 六月一四日
粉川哲夫から大山エンリコイサムへ 六月一六日

第五信 マテリアル、反故襖、ミリタリー——歴史的想像力
大山エンリコイサムから粉川哲夫へ 六月一九日
粉川哲夫から大山エンリコイサムへ 六月二一日

第六信 人間と非人間の領域——事物のスフェアと地球
大山エンリコイサムから粉川哲夫へ 六月二六日
粉川哲夫から大山エンリコイサムへ 六月二九日

第七信 主体化と非主体化の揺らぎ——原・身体とシミュレートされた身体
大山エンリコイサムから粉川哲夫へ 七月七日
粉川哲夫から大山エンリコイサムへ 七月一〇日

第八信 地平、地形、襞——西洋思想と認識論
大山エンリコイサムから粉川哲夫へ 七月一三日
粉川哲夫から大山エンリコイサムへ 七月一五日

第九信 横断的にともに——トランスする主観と外部
大山エンリコイサムから粉川哲夫へ 七月一八日
粉川哲夫から大山エンリコイサムへ 七月一九日

第十信 引き直される線
大山エンリコイサムから粉川哲夫へ 七月二〇日

 

おわりに  

line2.gif

[著者]大山エンリコイサム(おおやま・えんりこいさむ)
アーティスト。エアロゾル・ライティングのヴィジュアルを再解釈したモティーフ「クイックターン・ストラクチャー」を起点にメディアを横断する表現を展開し、現代美術の領域で注目される。1983年にイタリア人の父と日本人の母のもと東京に生まれ、同地で育つ。2007年、慶應義塾大学環境情報学部卒業。2009年、東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修了。2011年にアジアン・カルチュラル・カウンシルの招聘で渡米。2012年よりニューヨークを拠点にする。大和日英基金(ロンドン)、マリアンナ・キストラー・ビーチ美術館(カンザス)、ポーラ美術館(箱根)、中村キース・ヘリング美術館(山梨)、タワー49ギャラリー(ニューヨーク)で個展を開催。著書に『アゲインスト・リテラシー―グラフィティ文化論』(LIXIL出版)、『ストリートアートの素顔―ニューヨーク・ライティング文化』(青土社)、『ストリートの美術―トゥオンブリからバンクシーまで』(講談社選書メチエ)、企画監修に『美術手帖』2017年6月号エアロゾル・ライティング特集、コラボレーションに「コム デ ギャルソン 2012S/S ホワイトドラマ」「シュウ ウエムラ ヴィジョン オブ ビューティー コレクション vol.02 オートストリート」がある。www.enricoisamuoyama.net

 

[著者]粉川哲夫(こがわ・てつお)メディア批評家・ラジオアートパフォーマー。https://utopos.jp