現代思想2020年10月号 特集=コロナ時代の大学

-リモート授業・9月入学制議論・授業料問題-

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現代思想2020年10月号 特集=コロナ時代の大学

定価1,650円(本体1,500円)

発売日2020年9月28日

ISBN978-4-7917-1404-9

あらためて問われる、「大学」とは何か
キャンパス封鎖やリモート授業などにより大学の「場」は突如としてリアルからヴァーチャルへ移行した。またそれ以前からも産学連携やクラウドファンディングによるプロジェクトなど、研究/教育の場面は広がりをみせている。本特集ではコロナ下で引き起こされた大変動を契機に、大学の今とこれからを考える。

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【目次】

 

特集*コロナ時代の大学――リモート授業・9月入学制議論・授業料問題

 

【討議】
知が越境し、交流し続けるために――大学から始める学び方改革・遊び方改革・働き方改革/ 佐藤郁哉+吉見俊哉

【学ぶことをめぐるエコノミー】
「コロナ災害」下の学生たち――バイト難民・貧困化・学費減免運動 / 大内裕和
「学費」が可視化した大学の構造的課題 / 白川優治
大学経営の今とこれから / 両角亜希子

【コロナ禍を越えて】
これからの大学 / 長谷川眞理子

【端末の向こうの大学】
コロナ禍における大学でのオンライン授業の実情と課題 村上正行 ポスト・コロナ時代の大学教員とFD――コロナが加速させたその変容/ 佐藤浩章
大学講義のオンライン化の権利問題 / 児玉晴男 

【「大学」とは何か】
大学の「身体」は変容する――COVID-19流行以降の状況から / 大橋完太郎
産学連携の形而上学――大学の在り方を添えて / 宮野公樹

【学びをつなぐ】
「コロナ禍」の下での大学入試――高大接続改革の方針転換から見えてきた課題と展望 / 倉元直樹
学び直しの愉しみ――社会人は大学院でどう学んでいるか / 岩崎久志

【ひろがるキャンパスの中で】
大学キャンパスと都市――キャンパスのようにまちをつくり、まちのようにキャンパスをつかう / 上野武
地方大学の学術資料を用いた展示公開モデルを探る / 五十嵐太郎
学生相談室という場――ニッチから多様性という価値の実現に向けて / 高石恭子
ひとりの寮生とコロナの日々――社会システムの脆弱性を補う京都大学吉田寮の自己組織化力 / 福島直樹

【知の息づくところ】
独立することと孤立すること――共同研究をつなぐ場所と人 / 酒井大輔
現代の「他者」となるために――上七軒文庫の活動によせて / 師茂樹
パンデミック下で考える、分割と均衡のオルタナティヴ / 池田剛介

 

【連載●科学者の散歩道●第七二回】
専門主義の野蛮性――ヨーロッパ学問からの逸脱 / 佐藤文隆

【連載●「戦後知」の超克●第二回】
序・2――一九八〇年代の試み / 成田龍一

【連載●ポスト・ヒューマニティーズへの百年●第九回】
『述語づけと発生』――ホグレーベ / 浅沼光樹

【研究手帖】
どんなステージを書くのか / 丸山美佳