宇宙研究のつれづれに

-「慣性」と「摩擦」のはざまで-

池内了 著

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宇宙研究のつれづれに

定価本体1800円+税

発売日2021年2月24日

ISBN978-4-7917-7356-5

はるか宇宙から眺めると、現代社会はどのように見えるだろうか。
戦争のなかで平和を訴え続けたアインシュタイン、AIの軍事利用に異を唱えるGoogle社員、戦争によってもたらされた環境破壊、軍事研究に侵食されてゆく学問、江戸時代に宇宙論を展開した司馬江漢、そして科学の詩学を追い続けた寺田寅彦……。科学的好奇心と使命感に駆動され、あらゆる事象の「慣性」と「摩擦」をとことん観察し続けた科学者が描き出す、ひとつの本質。

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[目次]

はじめに

 プロローグ 慣性の法則――世界で最も美しい方法 

第一部 「慣性」に抗って
第1章:「ニコライ=アインシュタイン宣言」を巡って
第2章:ナチスドイツとJASONから見えるもの
第3章:ファインマンとスペースシャトル事故調査
第4章:AIの軍事利用を問うグーグル社員

第二部 わたしたちの「座標(にちじょう)」のなかで起きていること
第5章:戦争と環境破壊の中で
第6章:戦争を抑止できるものは何か
第7章:科学技術の軍事利用の源流をたどって
第8章:軍学共同の現段
第9章:「大学改革」と日本の将来

ダイアローグ 科学者の立場から、もう一度「学問の自由」について考える

第三部 「慣性系(せかい)」をとらえるまなざし
第10章:司馬江漢――窮理学師のまなざす宇宙
第11章:志筑忠雄と山片蟠桃――江戸の宇宙論
第12章:寺田寅彦――ある物理学者の人生と文理の融合

プロローグ 私にとって科学とは

あとがき

参考文献
初出一覧

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[著者]池内了(いけうち・さとる)

1944年、兵庫県生まれ。総合研究大学院大学名誉教授、名古屋大学名誉教授。専門は宇宙論、科学技術社会論。世界平和アピール七人委員会の委員でもあり、長年にわたり科学者の立場から平和を呼びかけ続けている。『お父さんが話してくれた宇宙の歴史(全4冊)』(岩波書店、1993)で産経児童出版文化賞JR賞、日本科学読物賞を、『科学の考え方・学び方』(岩波ジュニア新書、1997)で科学出版賞(講談社)、産経児童出版文化賞推薦を、『科学者は、なぜ軍事研究に手を染めてはいけないか』(みすず書房、2019)で毎日出版文化賞特別賞をそれぞれ受賞。そのほかの著書に『ふだん着の寺田寅彦』(平凡社、2020)、『寺田寅彦と現代 新装版』(みすず書房、2020)などがある。