統計学を革命する

-資本主義を支えるAIとアルゴリズム-

ジャスティン・ジョーク 著,本多真奈美 訳

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統計学を革命する

定価2,860円(本体2,600円)

発売日2022年9月20日

ISBN978-4-7917-7493-7

マルクスとともに考える、人工知能とビッグデータの現在
Facebook、Uber、YouTube……これらのプラットフォームの知られざる秘密。デジタル資本主義が席巻する世界では、差別や不平等の助長により、巨万の富が生み出される。今こそこのシステムに革命をもたらすとき。万国の数学者よ、団結せよ。

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[目次]

謝辞

はじめに
統計学、形而上学、資本主義 理想のコイン
新たな対象化に向けて 政治経済 革命的数学


第1部 失われた量の幽霊       
第1章  知識の自動化
人工ニューラルネット 「確かに、モデルで妥協する必要はまったくない」

第2章  コンピューターは数学ができるか?
四色定理 ABC予想 信仰を持たない数学者
認識論的権威

第3章  対象化アルゴリズム
タリースティックと対象化 諸商品と対象化 
客観的形而上学 対象化は設計されてはいない ビットコイン


第2部 頻度主義の知識の約束
第4章  死んだ魚は神を信じるか?
fMRIのバグ ヨナと大きな魚

第5章  帰納的確率論、行動科学、頻度主義の崩壊
p値について フィッシャーと人種と違い ネイマンとピアソン
ハイブリッド化 信号の中のノイズ


第3部 ベイズの夢
第6章  ベイズ主義と頻度主義の抱える問題
逆問題と主観主義の必要性について ベイズの価値 
ベイズの定理 単純(ナイーブ)ベイズ  

第7章 ベイズの形而上学と知識の基盤
パーセントの信念 形而上学的な基盤としての市場
ダッチブック論証

第8章 自動化された抽象化と疎外
抽象化の自由 アルゴリズムの抽象化 一般的知性の囲いこみ
資本主義の計算問題 自然性と存在論 疎外 革命的数学

結論 革命的数学を目指して


訳者あとがき
索引

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[著者]ジャスティン・ジョーク(Justin Joque)
ミシガン大学講師。データ分析やデータのビジュアル化について、哲学的な視点から研究しているライブラリアン。著書は本書のほかに、Deconstruction Machines: Writing in the Age of Cyberwar(University of Minnesota Press, 2018)がある。

[訳者]本多真奈美(ほんだ・まなみ)
デジタルマーケティングスペシャリスト・翻訳家。松江工業高等専門学校情報工学科卒業後、東京およびロサンゼルスにてプログラマーとして活動。2008年よりハワイ在住。