ユリイカ2023年5月号 特集=〈フィメールラップ〉の現在

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ユリイカ2023年5月号 特集=〈フィメールラップ〉の現在

定価1,760円(本体1,600円)

発売日2023年4月27日

ISBN978-4-7917-0431-6

「ヒップホップ」と「女性」をめぐる歴史を辿りなおす
ヒップホップ誕生から50年、女性ラッパーはいかに存在し、ヒップホップ/ラップを変容させてきたのか。日本語ラップの埋もれた歴史を発掘するとともに、国外の状況、フェミニズムとの関係、ネットシーンから広がる展望など、その変遷を多角的に照射しつつ、ヒップホップ/ラップの現在を見据える。
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【目次】

特集*〈フィメールラップ〉の現在


❖座談会
ヒップホップとAsiangalism / COMA-CHI×valknee×渡辺志保

❖論考〈1〉ヒップホップと共に
What’s This Madness in My Mind?——女性ラップが引き寄せるもの / 新田啓子
美が彼女たちの決断をいっそう強めたのだろう——Zoomgalsを契機として / 荏開津広
彼女たちの言葉と、私の生活と / 渡辺志保
“変化”から日常に到達する言葉 / 水越真紀

❖インタビュー〈1〉
好奇心の赴くままに / HAC 聞き手・構成=つやちゃん

❖論考〈2〉 日本語・ラップの声を聴く
Awichの痛みとカルマ——反植民地主義としてのヒップホップ / 二木信
未来がわからないことを愛する——Elle Teresaについて / 佐藤雄一
フィメールラッパーの恋愛表象——逸脱・密猟・対話 / 中條千晴
来たるべきフィメール/ラップ以後の可能性について / つやちゃん

❖短篇小説
Planet Her あるいは最古のフィメールラッパー / 九段理江

❖創作
特報!これがラッパーの力だ——ヒップホップと政治のモーレツな死闘 / AOI ITOH

❖エッセイ
わたしがわたしのままで / あっこゴリラ
いつかアイドルになる / minan(lyrical school)
向こう側の女の人 / Daoko

❖インタビュー〈2〉
いまを生きる私たちと/のヒップホップ / chelmico(Rachel+Mamiko) 聞き手=MINORI

❖イラスト
ラップを聴く(する)女のひと / 大島智子

❖論考〈3〉言葉と音の在処
インターネットで連帯する〈声〉——ニコラップ、サンクララップ、digicore、ボーカロイド / namahoge
ダンスフロアで進化するフィメールラッパーたちの覚書 / yukinoise
“絶対的”な存在でありながら、しかしどこまでも“曖昧”な「アイドル」という枠組に対する「アイドルラップ」という試行——日本における女性アイドルとラップ・ミュージックの関係 / 木村優希
K-POPガールズグループにおけるラッパーの系譜——連鎖し、伝播するシスターフッド / 火気厳禁

❖インタビュー〈3〉
母になること、MARIAでいること / MARIA 聞き手=渡辺志保

❖論考〈4〉ヒップホップの可能性
ヒップホップ・フェミニズムの変遷——交差し、複雑化する黒人女性たちのアイデンティティ / 伊藤なつみ
ひとつではないヒップホップの性 / 韻踏み夫
Tha 女子会 Is Hot——フィメールをレップするラップについて / 岩下朋世
スクリーンのなかのシスターたち / 上條葉月

❖資料
来たるべき日本語・ラップ・フェミニズム/ クィア・批評のための20の資料 / 韻踏み夫+つやちゃん

 

❖忘れられぬ人々*19
故旧哀傷・高見秋子 / 中村稔

❖物語を食べる*27
皮を剥くとき、狩りがはじまる / 赤坂憲雄

❖詩
ナラへ、あるく To Nara, To Walk / 唐作桂子

❖今月の作品
のもとしゅうへい・不孵り・五十嵐雨 / 選=大崎清夏

❖われ発見せり
質感、命・生活、隠すこと / 野澤俊介

 

表紙・目次・扉……北岡誠吾