定価1,980円(本体1,800円)
発売日2023年6月27日
ISBN978-4-7917-7564-4
アデリーペンギンからエンペラーペンギンまで
ペンギンは二千万年も前から南極大陸で生息しているが、人間によって観察されたのは、1911年にスコット探検隊に医者として参加したジョージ・マレー・レビックによるものがはじめてであった。南極探検から帰国後、レビックは自身の研究をAntarctic Penguinsとして一冊の本にまとめたが、当時の性道徳に反した部分は1915年に限定100部のパンフレットとして発行し、その存在は2012年まで知られることはなかった。そこには、最近になって判明したと思われていたペンギンの性行動がすでに記されており、現代のペンギン学者たちに衝撃を与えた。本書はそれら二冊をまとめた、今なお古びることのないアデリーペンギンに関する最初で貴重な研究の成果である。

[目次]
はじめに
第一部
絶食期間
第二部
アデリーペンギンの家庭生活
付録
第三部
オオトウゾクカモメ
エンペラーペンギンについて
解説1 ジョージ・マレー・レビック博士(一八七六‐一九五六)によるアデリーペンギンの性的行動に関する未発表の記述について
ダグラス・G・D・ラッセル
ウィリアム・J・L・スレイドン
デイヴィッド・G・エインリー
上田一生 訳
解説2 アデリーペンギンの性的行動はなぜ隠されたのか? 一世紀以上続く研究者たちの葛藤
上田一生

[著者]ジョージ・マレー・レビック(George Murray Levick)
医師、生物学者。スコット探検隊の南極遠征に医師として参加し、南極で偶然ペンギンと出会ったことがきっかけで世界初のペンギン生物学者となる。
[訳者]夏目大(なつめ・だい)
翻訳家。訳書に『南極探検とペンギン』『タコの心身問題』『エルヴィス・コステロ自伝』『Think CIVILTY』『屈辱の数学史』『因果推論の科学』など多数。
[解説]上田一生(うえだ・かずおき)
ペンギン会議研究員。40年間以上ペンギンの調査・研究・保全活動を続ける。葛西臨海水族園、長崎ペンギン水族館、天王寺動物園、福岡市動植物園などの動物園・水族館の監修をてがける。著書に『ペンギンの世界』『ペンギンは歴史にもクチバシをはさむ』『ペンギン大百科』など、共訳書に『ペンギン大全』、『ペンギンもつらいよ』などがある。「生き物地球紀行」「ダーウィンが来た!」「どうぶつ奇想天外」などテレビや映画の監修も多数つとめる。