アイドル・コード

-託されるイメージを問う-

上岡磨奈 著

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アイドル・コード

定価1,980円(本体1,800円)

発売日2023年11月21日

ISBN978-4-7917-7600-9

複雑さを解きほぐす
疑似恋愛、恋愛禁止、異性愛主義、ビジュアル、年齢……、かれらに絡まるさまざまなコードをていねいに解きほぐし、その文化を見つめ直す。すべての人に送る、現代アイドル文化の必携書。

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[目次]

はじめに 「アイドルらしさ」に向き合う

Code0 アイドルというメディア――虚像とリアルのはざま
脳科学者の嘆きと「キングオブ学芸会」
アイドルを語るときに付きまとうもの
アイドルとテレビ
アイドルが見せるもの
アイドルをまなざすお茶の間
これまでのアイドル、これからのアイドル

Code1 疑似恋愛と「推す」ということ――恋人としてのアイドル
アイドルは恋人?
アイドルとの距離と感情
「推し」というカウンター
「ガチ恋」を考える――「擬似」ではない「恋愛」対象としてのアイドル
「恋愛禁止」を考える

Code2 映されるセクシュアリティ――異性愛主義の中のアイドル
「疑似恋愛」「恋愛禁止」再考
「異性」「同性」というキー
「異性愛」への問題視と「同性愛」への安心?
アイドルの性表現
クィア・コミュニティにおけるアイドル
アイドルからのカミングアウト

Code3 役割を越境する――男の子 女の子としてのアイドル
アイドルの自由さと不自由さ
「もうアイドルではなくなってしまうんだ」という声
アイドルというジャンルが内包する多様さ
社会的役割を越境する手段としてのアイドル
「正統派」「清純派」を考える
存在しない「アイドルの枠」

Code4 容姿を商品とすること――可愛くてかっこいいアイドル
ルッキズムとアイドル
「クラスで○番目に可愛い子」「ビジュがいい」「顔ファン」
容姿に対するネガティブな評価
「相対的なかわいい」より「絶対的なかわいい」
自撮り、整形、公開ダイエット
アイドルッキズムはあるか

Code5 年齢を重ねるということ――アイドルとフレッシュさ
年齢の呪縛  アイドルの適齢期?
利用される年齢
ライフプランとアイドルでいること
結婚、出産の自由と不自由
アイドルという生き方

Final Code 複数のコードを束ねるアイドルの行く末
これからのアイドル
ルールはいつまで課されるのか
ショートパンツ、ベリーショート、アフロヘア
誰でもアイドルになれる時代で


あとがき
参考文献

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[著者]上岡磨奈(かみおか・まな)
1982年生まれ。慶應義塾大学大学院社会学研究科後期博士課程単位取得退学。専攻は文化社会学、カルチュラルスタディーズ。俳優、アイドル、作詞家などを経て、アイドルとアイドルファンを対象とした研究を開始。現在はアイドルの生活や仕事、キャリアを対象とした調査、研究を行っている。共著に『アイドルについて葛藤しながら考えてみた――ジェンダー/パーソナリティ/推し』(青弓社)、『アイドル・スタディーズ――研究のための視点、問い、方法』(明石書店)、『消費と労働の文化社会学――やりがい搾取以降の「批判」を考える』など。