ビールに憑かれた人びと

-ラガービールと近代ドイツ社会-

東風谷太一 著

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ビールに憑かれた人びと

定価3,740円(本体3,400円)

発売日2025年5月26日

ISBN978-4-7917-7700-6

「ビールがなけりゃ、生きていけない!」
ラガービールがドイツ中を席巻した19世紀、人びとは値下げを求めて、ときに醸造所を破壊し、ときに酒場でボイコットを敢行した。ビールに生きることそのものを託した民衆たちの姿と、その背景にあった〈ビールのモラル〉を浮かび上がらせる魅惑の社会史。

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[目次]

序 章

第一章 醸造所は誰のもの? ——都市醸造業と「物の権利」

第二章 モンジュラの醸造所 ——営業の自由化とジョッキの権利の変質

第三章 ビールによって生きる ——一八四四年ミュンヒェンのビール騒擾

第四章 ビールをめぐる異議申し立ての拡散 ——騒擾と不買の連鎖

第五章 ズューフィッヒの愉悦 ——ラガービールの流行

第六章 北上する政治文化——フランクフルトの「ビール騒擾」と「ベルリン・ビール戦争」

終 章

あとがき/註/参考文献/索引

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[著者]東風谷太一(こちや・たいち)
東京外国語大学大学院地域文化研究科単位取得退学。博士(学術)。現在、徳島大学大学院社会産業理工学研究部准教授。専門は近代ドイツ社会史。19世紀南ドイツの都市を中心に民衆の飲食文化とビール醸造業の歴史を研究している。主な論文に「ビールによって生きること——一八四四年ミュンヒェンのビール騒擾」(『思想』1138号、岩波書店、2019年)。