広告の昭和

-テレビCMがやって来る!-

竹内幸絵 著

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広告の昭和

定価4,950円(本体4,500円)

発売日2025年6月27日

ISBN978-4-7917-7719-8

60秒に凝縮された、知られざる白熱の群像劇
図版多数
戦前、国家メディア戦略に加担した「動く広告」。それは戦後になって一転、新しいメディアであるテレビに舞台をうつし、昭和の前衛を牛耳ると同時に、“普通の人々”の心をも掴んでいく。制作したのは時代を先駆けるランナーたち…かれらは広告だからこそ、規制のものにとらわれない冒険ができた。広告の視座から激動の昭和を問い直す、唯一無二の試み。

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[目次]

まえがき

第Ⅰ部 「動く広告」の起源
プロローグ:廣告幻燈会という催し
第1章 発掘された「動く広告」
第2章 国家メディア戦略「文化映画」への広告の接近――広告映画にあこがれた原弘と板垣鷹穂

第Ⅱ部 テレビCMの黎明
第3章 テレビ・コマーシャルがやって来る!――一九五〇年代 アニメーションCMの目覚め
第4章 一九六〇年の分水嶺――国家宣伝を継承したグラフィックデザイン

第Ⅲ部 テレビCMの黄金時代
第5章 色彩がCMの世界を拓く――『イエイエ』CMと杉山登志をとりまく時代
第6章 草月アートセンター「饒舌の映像」――広告にとっての一九六八年
第7章 テレビCMに引用された「実験映画」――大林宣彦のテレビ・コマーシャル
第8章 ポスターの広告への帰還――石岡瑛子の卓越と「動く広告」

あとがき

図版出典

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[著者]竹内幸絵(たけうち・ゆきえ)
同志社大学社会学部メディア学科教授。サントリーミュージアム[天保山]学芸員を経て現職。専門は広告史、デザイン史、メディア論。単著に『近代広告の誕生―ポスターがニューメディアだった頃』(青土社、2011)、編著に『芸術と社会―近代における創造活動の諸相』(森話社、2025)、『開封・戦後日本の印刷広告―『プレスアルト』同梱広告傑作選〈1949-1977〉』(創元社、2020)、『広告の夜明け―大阪・萬年社コレクション研究』(思文閣、2017)。共著に『大衆文化とナショナリズム』(森話社、2016)、『幻の東京オリンピックとその時代』(青弓社、2009)など。展覧会企画に『20世紀の青春時代―僕たちの生活のルーツが知りたい』展など。神戸大学大学院国際文化研究科修了、博士(学術)。