壁画洞窟の音

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壁画洞窟の音
旧石器時代・音楽の源流をゆく

土取 利行 著 
200807刊/四六判/190頁
C0070 定価2310 円(本体2200 円)
ISBN978-4-7917-6428-0




はじめて明かされる音響宇宙
先史時代の壁画洞窟、それは絵画芸術の揺籃にとどまらず、人類のイマジネーションをよびさます音響装置だった――。南仏洞窟での貴重な演奏体験から、著者の故郷・四国のサヌカイトの謎解きまで。最新の音響考古学や認知考古学の知見を踏まえ、古代音楽の豊饒な世界を甦らせる探究の成果。

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【目次】

第一章 レ・トロア・フレール洞窟探訪 小さな魔法使いの謎
 序奏
 予期せぬ出会い
 ヨーロッパの壁画洞窟
 レ・トロア・フレール洞窟について
 はじめての壁画洞窟探訪
 洞窟への一歩
 ライオンの礼拝堂
 洞窟の音への目覚め
 聖域に
 感動の対面
 聖域での演奏
 小さな魔法使いが奏でる楽器の謎
 鼻笛
 ポリネシアの鼻笛
 東南アジアの鼻笛
 壁画の信憑性
 楽弓
 楽弓説は成り立つか
 もう一つの異説
 レ・トロア・フレール洞窟の残響

第二章 壁画と洞窟の音 音響考古学者ミシェル・ドーヴォワの挑戦
 洞窟壁画研究の広がり
 洞窟の壁画と音響の相関関係
 赤い点と反響音
 洞窟のリトフォン(石琴)
 世界のリトフォン
 不動の芸術

第三章 楽器の起源 骨の楽器をめぐって
 動産芸術としての楽器
 骨製の笛
 鳥骨製フルート
 南米先住民族の骨笛と比較して
 白鳥の骨製フルート
 笛吹くネアンデルタール
 旋回する楽器ブル・ローラー
 スクレイパー
 マンモスの骨製打楽器

第四章 壁画洞窟での演奏
 クーニャック洞窟へ
 ロルブランシェ博士の絵画技法
 鍾乳石の演奏
 クーニャック洞窟の壁画
 壁画洞窟での演奏
 石筍の演奏
 ニオー洞窟へ

第五章 ブッシュマンの岩絵とシャーマニズム
 壁画は誰が描いたのか
 ブッシュマンの岩絵
 ブッシュマンのトランスダンス
 ジュホアンシ・ブッシュマンのうた
 ブッシュマンの楽器

第六章 芸術のビッグバン 認知考古学者スティーヴン・ミズンの音楽起源説
 考古学の新たな潮流
 認知的流動性の正体
 芸術文化のビッグバン
 芸術爆発の発端
 歌うネアンデルタール

第七章 サヌカイト 石を巡る不思議の旅
 サヌカイトの故郷へ
 初の演奏会
 夜明けのサヌカイト
 石器は楽器か
 日本列島の旧石器時代
 讃岐のサヌカイトとその時代背景
 サヌカイトの時代と環境
 運命の石

年表 上部旧石器時代の文化期と壁画洞窟
あとがき

土取利行古代音楽ディスク紹介
参考文献一覧

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[著者] 土取利行(つちとり・としゆき)
1950年香川県生まれ。音楽家、パーカッショニスト。70年代前衛ジャズの天才ドラマーとして頭角を現し、近藤等則、坂本龍一、阿部薫、ジャズ評論家の間章らと音楽活動を展開する。渡米して伝説のドラマー、ミルフォード・グレイヴスと出会い、音楽の根源的な探求に導かれる。スティーヴ・レイシー、デレク・ベイリーら海外の多くの即興演奏家と共演。70年代よりピーター・ブルック国際劇団で演奏家、音楽監督として 「ユビュ王」 「鳥のことば」 「マハーバーラタ」 「テンペスト」 「ハムレット」 最新作 「ティエルノ・ボカール」 などを手掛け世界の注目を集めている。一方、音楽の根源を求めてアフリカ、アジアをはじめ、世界各地で民族音楽の調査研究を続ける。87年より桃山晴衣とともに岐阜県郡上八幡に活動の拠点 「立光学舎」 を設立、地元の人たちとの文化活動にも力を注ぐ。また日本では大野一雄・慶人、田中泯、山田せつ子など舞踏家とのコラボレーションをはじめ、五木寛之 戯曲 「蓮如」 の音楽制作、呉鼓の打楽器集団で演奏を繰り広げるなど多岐にわたる活動を展開する。縄文鼓はソロコンサートのほか、メキシコの古代楽器集団トリブやアイヌの歌手安東ウメ子とのジョイントを行ない、パリのシャトレ劇場でも初の海外コンサートを行った。近年は旧石器時代の音楽研究に向かい、フランスの壁画洞窟での演奏がNHK番組 「人類最古・洞窟壁画の謎」 で放映された。本書および、同時期発売のCD 『瞑響・壁画洞窟』(財団法人日本伝統文化振興財団/ビクターエンタテインメント)がその最新の成果である。著書、『縄文の音』(青土社 1999/増補新版2007)、『螺旋の腕』(筑摩書房 1988)。訳書、ハズラト・イナーヤト・ハーン 『音の神秘』(平河出版社 1998)、CD 『縄文鼓』 『銅鐸』 『サヌカイト』 他多数。

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更新日時:Thu, 27 May 2010 21:01:13 JST (63d)