定価2,860円(本体2,600円)
発売日2025年9月22日
ISBN978-4-7917-7738-9
今響かせなければという切実さに触れて、からだをじんじんと血が走る。――柴田聡子(解説より)
第1詩集『オーケストラ・リハーサル』、第2詩集『MU』、中原中也賞を受賞した第3詩集『用意された食卓』、限定で30部発売された『多島海のための舞踏会をめぐる三十の断章あるいはダンス・ショウ』を収録。著者初の集成。
[目次]
■『オーケストラ・リハーサル』
マエストロ
カーニバル
シエスタ
カット
ホーン
アンクル
モスク
パテオ
スイッチ
リバース
ファンファーレ
カーブ
メビウス
リハビリ
オーケストラ
アンコール
ライン
■『MU』
無間密林
永劫回避
無音花火
草獣虫魚
山火事記
西瓜協定
白不在音
予兆円周
二〇一号
牟尼無色
東洋眼虫
小夜小話
山童山母
地獄紀行
*
迢迢皎皎
遁走初犯
受動噴水
赤羽幽靈
■『用意された食卓』
塔
*
名声
野道
島
亀
土
毬
家主
蛙手
居留守
雪
狐
合羽
岸
小石
月
照明
山端
牛腸
安堵
剝製
枷
世帯
砂箱
小島
■『多島海のための舞踏会をめぐる三十の断章あるいはダンス・ショウ』
解説 詩の根は生きる、伸び続ける 柴田聡子
[著者]カニエ・ナハ
1980年神奈川県生まれ。詩人。2010年「ユリイカの新人」としてデビュー。2015年、第4回エルスール財団新人賞〈現代詩部門〉。2016年、詩集『用意された食卓』(私家版、のちに青土社)で第21回中原中也賞。その他の詩集に『馬引く男』、『IC』、『なりたての寡婦』、『CT』、『九月十月十一月』、『メノト』など。2020年4月~読売新聞「詩を遊ぶ」を連載。主な展示に「GEIDAI BIBLIOSCAPE 2024」(東京藝術大学附属図書館)、「さいたま国際芸術祭2020」、「MOTサテライト2017 春」(東京都現代美術館)、「スペクトラム―いまを見つめ未来を探す」(スパイラル)など。詩を軸に様々な活動を行っている。