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現代思想2025年10月号 特集=学問の危機

-制度と現場から考える-

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現代思想2025年10月号 特集=学問の危機

定価1,980円(本体1,800円)

発売日2025年9月27日

ISBN978-4-7917-1487-2

それでも探究はやまない
学問の制度的基盤が大きく揺らいでいる。国内外の危機的な状況を前に、大学や研究所、博物館などさまざまな知の担い手はその機能を維持することが難しくなりつつある。本特集では学問とは何かという根本的な問いをあらためて見つめ直しながら、大学のあり方、そしてそこにとどまらない知のゆくえを問う。

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[目次]

 

特集*学問の危機――制度と現場から考える

 

【〈改革〉の果て】
異論を封じる政治に抗して 市民とつながった日本学術会議法人化反対運動 / 隠岐さや香
日本学術会議法と〈非・軍事〉のゆくえ / 青井未帆

【自由への問い】
トランプ2・0と学問の自由——誰が自由を脅かしているのか / 三牧聖子
学問の危機と大学経営の課題 / 両角亜希子
ドイツ大学財政政策の諸相——学問とカネの関係をめぐって / 横山岳紀

【教育・研究・生活】
大学キャンパスのパランティア アカデミアにおけるAIの展開 / 全卓樹
社交としての産と学——これからの(=本来の)在り方へ / 宮野公樹
研究者の生活と学問の多様性 / 標葉靖子
英語による専門科目教育の質を担保するために――質保証と言語的要因・人的メカニズムの関係についての探究 / 永井正司

【討議】
大学の内と外から / 阿部幸大+永井玲衣

【知を開く】
既存のものをつなぎかえて危機と対峙する / 田中東子
「こうなってますから」に抗する練習。——アカデミアの外で哲学する意味を考える / 田代伶奈
哲学の責務、あるいは哲学者の社会的役割について / 佐々木晃也
「わからない」の魅力、「わかりにくい」のいらだち / 佐久間大輔

【誰がアカデミアを作るのか】
科学史は女の顔をしていない? / 川島慶子
知を支える者/知を変質させる者——卒業生というステークホルダーの思想史 / 黄文哲
留学で出会った日本の地方社会がずっと暮らしてもいいと思える場所になるまで  / 岸田由美
帝国大学の誕生と北陸帝国大学設立への模索——近代日本の国家と学問と地域 / 谷本宗生

 

【連載●社会は生きている●第三八回】
社会の制御 1 認識と行為――言語と道具の時間論 / 山下祐介

【連載●科学者の散歩道●第一一三回】
絶望死と「良い雇用」の喪失——トランプ政権誕生のマグマ / 佐藤文隆

【連載●家族と憲法●第四回】
宗教と憲法の家族法への影響——英米法の経験 / 木村草太

 

【研究手帖】
観光資源としての星空 / 澤田幸輝