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うたい、おどり、建てる 蟻鱒鳶ル(ありますとんびる)のつくり方

木村奈緒 編 著

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うたい、おどり、建てる 蟻鱒鳶ル(ありますとんびる)のつくり方

定価3,740円(本体3,400円)

発売日2025年11月26日

ISBN978-4-7917-7753-2

蟻鱒鳶ル(ありますとんびる)、ここにあり鱒!
東京都港区三田で20年にわたって建築家・岡啓輔が仲間たちと自力建設(セルフビルド)を続ける「蟻鱒鳶ル」。現場に集まるのは、主婦、ミュージシャン、研究者、詩人、映像編集者など。細かな設計図はなし。休憩時間は長め。作業音とともに聴こえてくるのは、にぎやかな会話に料理や楽器の音……? 200年もつコンクリートのビルを“みんなで一緒に建てた” 祝祭のドキュメント!つくる悦びに満ちた、セルフビルドの記録集。

*蟻鱒鳶ルとは…独自の工法でコンクリートの質にもこだわった結果「蟻鱒鳶ルのコンクリートは200年もつ」と専門家から言われている。建設中に蟻鱒鳶ルを含む一帯が再開発区域となり、一時は取り壊しの危機にあったが、広報活動や粘り強い交渉の末、取り壊しを回避。再開発組合との契約で2025年夏に10メートル後方へ曳家を行った。この劇的な状況の変化にも「即興でつくる」という柔軟な態度が生かされている。"

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[目次]

岡啓輔 ◉ つくる悦び
蟻鱒鳶ルダーズ紹介

第一部 蟻鱒鳶ル作業日誌
岡 啓輔 ◉ 響き合う
木村奈緒 ◉ 蟻鱒鳶ルの一日
はやしごうへい ◉ 蟻鱒鳶ル用語解説──「蟻鱒鳶ル作業日誌」より
萩小田大我 ◉パラペットつくる
藤下 彩 ◉ 今月の型枠
潮上聡史 ◉ 勝窓道主
後藤 宙 ◉ 滑り出す!/とりあえず
中村未歩 ◉ 岡さん次はどこですか?
細倉一乃 ◉ むすび/窓 左官 ここまでのあらすじ
サトウ・ナオキ・スギムラ ◉ 2XXX年の人へ/ガラとの対話
佐藤久美 ◉ 北壁のプラネタリウム
辻井 潔 ◉ 6ミリ網入りガラス施工後記

第二部 生きること、つくること──蟻鱒鳶ルのうた、おどり、ごはん
岡 啓輔 ◉ 歌うように
豊島彩花 ◉ 蟻鱒鳶ル作業日誌——断片的な記憶、蟻鱒鳶ルの輪郭、作業員たちの会話、気付いたこと、つながったこと
山本恭子 ◉ 通りすがりに。/12年/めぐる季節/蟻鱒鳶ルでおやつ 2024年3月11日に寄せて/春分・after打設小宴・ラッパの旅立ち/締め切りに背中押されて/屋上イズザベスト/映像作品『あのね岡さん、蟻鱒鳶ルは楽器なんだよ』旅をする ——カフェ放送てれれに参加して
馬野ミキ ◉ 蟻鱒鳶ル手伝い日記
KiMiMi/大野ミチル慎矢 ◉ 坐 t尾根おfありますアりア/ここはまきばかそうあんか/Jarry Jarry Jarry/5×5×7/割り切れないやつら/Missai/手を動かす 手を休める/Kehai
白犬(まりぃ)◉ 優しい蟻鱒鳶ル 真摯な蟻鱒鳶ル
砂守かずら ◉ 蟻鱒鳶ルとの出会い
宮下成平 ◉ 5年ぶりの蟻鱒鳶ル!!
阿久津朋宏 ◉ 玄関扉の向こうで生まれ直す夏の記憶──セミのオブジェを制作して

第三部 蟻鱒鳶ルで考える──わたしの建築論
岡 啓輔 ◉ 未来へ向けて
はやしごうへい ◉ それを私は建築と呼ぶ
山口 純 ◉ アナーキテクチャーとしての蟻鱒鳶ル
桶谷駿貴 ◉ 集合的創造力の産物としての蟻鱒鳶ル──実験的な製作とモノを通じた他者との対話
ロッテ ◉ ル

第四部 200年後も蟻鱒!──蟻鱒鳶ルダーズ座談会
岡 啓輔 ◉蟻がとうござい鱒!
蟻鱒鳶ルダーズ ◉ 200年後も蟻鱒!──蟻鱒鳶ルダーズ座談会

蟻鱒鳶ルの労働歌「光さす地下のうた」

編集後記

初出一覧/クレジット

蟻鱒鳶ル年表 2000―2026

欄外
アリマタカシ ◉ 蟻鱒鳶ル有窓工作日誌 2022年6月29日〜2024年7月27日

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[編者]木村奈緒(きむら・なお)
1988年生まれ。東京神田神保町の美学校でスタッフをしながら、書籍編集や各種プロジェクトの企画・運営に携わる。2022年に蟻鱒鳶ルの作業員らによる雑誌『月刊 蟻鱒鳶ル売り鱒』を立ち上げ、編集を務める。2025年10月現在、27号まで発行。これまで編集協力した主な本に、小椋聡ほか『わたしたちはどう生きるのか——JR福知山線脱線事故から20年』(コトノ出版舎)、富井玲子『オペレーションの思想——戦後日本美術史における見えない手』、松田修『尼人』、卯城竜太『活動芸術論』(いずれもイースト・プレス)など。