定価1,980円(本体1,800円)
発売日2020年1月23日
ISBN978-4-7917-7130-1
笑う門には福来たる! 話芸の真髄に迫る。
はなしの遊戯性、多彩な身振りと表情、破壊と創造が交錯する伝統芸、ナンセンスと大いなるマンネリズム、抱腹絶倒のカタルシス、洗練された究極の粋など、落語が体現する無限の面白さと可能性とは――。アフリカ無文字社会の「語り」研究の第一人者にして幼少期より絶大の落語愛の著者が、口承文化の確信に迫る。

[目次]
まえがき
序 落語についての幾つかのこと
第1部
1 イモ入り弁当を持って東宝名人会へ通う
2 現場の人、今村信雄おじさん
3 四代目小さんの芸にびっくりしたこと、ほか
4 同じ噺を何度聞いても面白いのはなぜか?
5 話すこと、書くこと
6 噺家にとっての「維新」とは何だったのか
第2部
7 アフリカの落語(その一)
8 アフリカの落語(その二)
9 日本とモシの『俵薬師』
第3部
アフリカの夜の話(採取)
①――《シー、ハー》 ウサギ
ウサギに負けた王さま
食べるものを出す鍋
母を売りにゆく
ハイエナの武勇伝
やりそこなったウサギ
◎サバンナの夜のまどい
②――キンデさんとヨーレさんとランデさん
ササゲを食われた男
ミースドゥのなる木
あれを返してもらえなかったカエル
白い卵と黒い卵
◎話すたのしみ、きくたのしみ
③――ハイエナのおかみさんが死んだ
おいしかったおつゆ
目を返してもらえなかったキンキルガ
ふんどしが外れても、笑うなよ
蜜の手をなめるな
付論
思うこと
参考文献抄
あとがき

[著者]川田順造(かわだ・じゅんぞう)
1934年生まれ。人類学者。神奈川大学特別招聘教授。主なる著書:『曠野から』(日本エッセイスト・クラブ賞)、『無文字社会の歴史』(渋沢敬三賞)、『聲』(歴程賞)、『口頭伝承論』(毎日出版文化賞)ほか多数。訳書:レヴィ゠ストロース『悲しき熱帯』ほか。