良寛 その仏道

竹村牧男 著

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良寛 その仏道

定価4,840円(本体4,400円)

発売日2024年5月28日

ISBN978-4-7917-7648-1

沙門良寛の根底にあった仏教とは
子どもらと戯れ、市井の人びとと交わり、自らを「大愚」と称して和歌、漢詩、書道に傑出した作品を残した稀代の禅僧。禅思想、『法華経』解釈、浄土教思想、空海への近接……。良寛の深淵な思想に、現代を代表する仏教研究者が挑む画期的な良寛論。

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はしがき

 

第Ⅰ部

第一章 良寛の出家と修行Ⅰ——出家および円通寺での修行について

はじめに/良寛、少年の頃/名主見習役になる/

光照寺に入る/光照寺との関係/良寛の家出と父・以南の懐い/

国仙和尚との出会い/父母との別れ/円通寺と国仙和尚の人柄/

国仙和尚の家風(1)/国仙和尚の家風(2)/

良寛の修行の様子/良寛の母の三回忌と宗龍禅師との邂逅/

良寛と悟り

 

第二章 良寛の出家と修行Ⅱ——行脚への出立から帰郷まで

「夜読永平録」の詩について/「読永平録」の詩について/

行脚への出立/行脚の目的/円通寺への帰郷/

国仙和尚に印可を受ける/国仙和尚による義堤尼への印可/

国仙和尚の遷化/国仙遷化後の円通寺/

玄透即中の事績/玄透即中と良寛/国仙亡き後の良寛の行脚/

父・以南の死をめぐって/良寛追放説について/帰郷への決心とその帰路/

良寛の旅の投宿先について/故郷を目前にして/父・以南の七回忌のこと/

「読永平録」の「永平録」とは?

 

第三章 良寛の仏道と生活——五合庵以後の生活の状況

帰郷後の良寛とその住まい/「悟了同未悟」の境涯/鳥藤、塵に任す/

乞食の仏道/草庵等での坐禅

 

第四章 良寛の詩境・禅境——良寛の漢詩と禅の背景

はじめに——良寛の詩論/無為の脱俗/双脚を等閑に伸ばす/没絃琴の調べ/

杜鵑の声を聞く/月への懐い/ただ落葉の頻りなるを聞く/雨雪、霏霏たり/

まとめ

 

第Ⅱ部

第五章 良寛の[法華経]観Ⅰ——[法華経]と道元・良寛

はじめに——良寛と『法華経』/『法華経』の基礎知識/

日本仏教と『法華経』/道元と『法華経』/良寛と道元/

良寛の『法華経』への姿勢について

 

第六章 良寛の『法華経』観Ⅱ——『法華讃』における道元の影響

『法華讃』について/『法華讃』制作の意図/『法華讃』の特徴/

いかに『法華経』を讃嘆するか/日は朝々東より出で/

千古と万古と、一乗車を輪転す/我が法は従来、妙にして難思なり/

山、自ずから高く、水、自ずから清し/観音は宝陀山に在さず

 

第七章 良寛の『法華経』観Ⅲ——『法華経』に見る良寛の禅思想

授記のまやかし/成仏への道の否定/成仏そのものの否定/脚下にある真実/

諸法実相のありか/騰騰任運の境涯/一顆明珠の真実/生死透脱の真秘訣/

但行礼拝の祈り

 

第Ⅲ部

第八章 良寛の浄土教——良寛の浄土思想とその特質

良寛の形見の歌/良寛の辞世について/良寛と浄土教/禅浄双修の浄土教/

黄檗宗の禅浄双宗/円通寺における浄土信仰等/良寛と浄土教の接点/

空也の法語の書写について/良寛と真宗との関係/

良寛が示す浄土の救いの詩/良寛が示す浄土の救いの和歌/

宗教に自力はなし/禅と浄土の救いが結ばれるところ

 

第九章 良寛と密教——良寛と空海との関係を探る

良寛の出家の菩提寺、親戚等/帰郷後の良寛と真言宗寺院/

良寛が住した寺院等の概要/「たかののふるてら」について/

『法華経』断簡における『大日経琉』の注記/『悉曇三密鈔』「序」の書/

「心月輪」/「如実知自心」/「如是心鏡高懸法界頂」の書あり/

『九条錫杖経』/密教系観音信仰/漢詩における空海の詩との共通の語彙/

書における空海の影響/『般若心経秘鍵』との関係を思う/参考資料

 

あとがき

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[著者]竹村牧男(たけむら・まさお)

一九四八 年東京生まれ。一九七一 年東京大学文学部卒業、七五 年同大学院印度哲学専修博士課程中退。三重大学助教授、筑波大学教授、東洋大学教授、東洋大学学長を歴任。東洋大学名誉教授。専門は仏教学、宗教哲学。唯識思想研究で博士(文学)。著書に『唯識の構造』(春秋社、一九八五)、『華厳とは何か』(春秋社、二〇〇四)、『西田幾多郎と鈴木大拙』(大東出版社、二〇〇四)、『入門 哲学としての仏教』(講談社現代新書、二〇〇九)、『『大乗起信論』を読む』(春秋社、二〇一七)、『空海の哲学』(講談社現代新書、二〇二〇)、『空海の言語哲学』(春秋社、二〇二一)、『唯識・華厳・空海・西田』(青土社、二〇二一)『空海の究極へ』(青土社、二〇二二)、『井上円了 その仏教思想』(青土社、二〇二二)、『新・空海論』(青土社、二〇二三)ほか」多数