定価2,640円(本体2,400円)
発売日2024年11月26日
ISBN978-4-7917-7683-2
モンスターはどこにいるのか。たとえば、われわれ自身のなかに……
人は何を食べるのか、誰と食べるのか、そして何に食べられるのか。そんな、喰う/喰われるという関係性が交錯する暗がりから、にわかに怪物はやって来る。それは内なる他者なのか、それとも外なる世界へと逐われた自己なのか。異端の民俗学者が、食について思考を揺らす、おぞましくも血にまみれた魅惑的な旅への誘い。

第一章
食べない女の神話学よ、さらば
食べる女たちの自画像
男たちは珍味の国をめざす
皮を剥くとき、狩りがはじまる
野蛮と憂愁に暮れなずんで
第二章
母と子どもがひとつになる
妖婦は食べるために殺す
新しい火を盗んだ男の物語
アマゾネス的な哀しみ、そして希望
第三章
怪物をめぐる血まみれの形而上学
異端の鳥たちが空を舞う
妖精と出会うこと、病むこと
怪物は神話とともに黄泉還る
怪物はささやき、物語の使徒になった
第四章
種の混淆をもたらすものたち
内なる他者/外なる自己
獣人は性の極北への旅人となる
かーいぶつ、だーれだ、という声
終章
診療椅子のモンスター
あとがき

[著者] 赤坂憲雄(あかさか・のりお)
1953年、東京生まれ。民俗学者。『岡本太郎の見た日本』でドゥマゴ文学賞、芸術選奨文部科学大臣賞(評論等部門)受賞。著書に『異人論序説』(ちくま学芸文庫)、『境界の発生』(講談社学術文庫)、『岡本太郎の見た日本』『象徴天皇という物語』『排除の現象学』『東北学/忘れられた東北』(岩波現代文庫)、『武蔵野を読む』(岩波新書)、『性食考』『ナウシカ考』(岩波書店)、『民俗知は可能か』(春秋社)、『災間に生かされて』(亜紀書房)、『奴隷と家畜』(青土社)など多数。