現代思想2025年9月号 特集=米と日本人

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現代思想2025年9月号 特集=米と日本人

定価1,980円(本体1,800円)

発売日2025年8月27日

ISBN978-4-7917-1486-5

なぜこんなにもお米は「特別」なのか
〈日本人〉と〈米〉との関係を考えてみると、それはたんなる主食の一つにとどまらない。現在、そして未来において、米を作り、食べるという行為を私たちはどのように考えるべきか。本特集では、米という一見ありふれた存在が、文化や歴史、社会構造、国家のイデオロギーとどのように関わってきたかを多角的に検討する。

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【お詫びと訂正】
『現代思想』2025年9月号「米と日本人」特集の紙版の表紙に誤りがございました。
誤:「阿古真里」
正:「阿古真理」

上記の通り訂正のうえ、阿古真理様、関係者の皆様と読者の皆様に記してお詫び申し上げます。
なお電子書籍版およびウェブ上の書影データはすでに修正済みです。
また紙版につきましても二刷分以降は修正を予定しております。

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[目次]

 

特集*米と日本人

 

【討議】
飢えという人災を引き起こさないために――農と食の思想と実践 / 藤原辰史+山内明美 

【米とは何か】
米と桜と大和しうるわし / 雑賀恵子

【稲作列島の今昔】
米作と「社会的適正米価」――外部性と農村社会の持続 / 伊庭治彦
わが国の食料市場・流通の仕組み / 細野賢治
植物考古学から見た日本列島の稲作のはじまり / 中山誠二

【〈おいしく〉食べる】
白いご飯と日本人——その変遷とこれから / 阿古真理
米はなぜ消費されるのか――米の消費社会的起源 / 貞包英之
炊飯器の戦後史――電気釜はなぜ「三種の神器」になれなかったのか / 満薗勇

【水田の風景】
天栄米の風味 / 三浦哲哉
世界の終りのイネ――「近い未来の希望」を切り開く網細工(メッシュワーク) / 猪瀬浩平
戦後日本における水田稲作とマスキュリニティ / 岩島史

【〈神話〉をたどる】
稲の呪縛は遠ざかる / 赤坂憲雄
穀物起源神話に託して何を語るのか / 平藤喜久子
稲作祭祀にみる神話と歴史の循環体系 / 岡田莊司

【思想・運動・表象】
近代日本農本主義の思想と運動 / 蔭木達也
稲の特異性、宮沢賢治作品における稲の描写から / 大島丈志
裸性回帰の辻説法――野坂昭如と戦後日本の「農」の思想 / 山本昭宏

 

【連載●社会は生きている●第三七回】
社会と自我 13 決定のリスク──未来の現象学 / 山下祐介

【連載●京都〈移民〉紀行●第八回】
変わりゆく東九条(1)  / 森千香子

【連載●家族と憲法●第三回】
憲法による家族法への保護と介入――ドイツ法の経験 / 木村草太

 

【研究手帖】
女性たちの些細な願望から始める / 高橋彩葉