ガザについて歴史は何を語りうるか

エンツォ・トラヴェルソ 著,渡辺由利子 訳

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ガザについて歴史は何を語りうるか

定価2,860円(本体2,600円)

発売日2025年12月26日

ISBN978-4-7917-7748-8

歴史を知ることから抵抗は始まる

10・7以後のガザでの危機的状況は、いかなる歴史的背景のなかに位置づけられるのか。それをジェノサイドと呼ぶことは、ただちに反ユダヤ主義となるのか。反ユダヤ主義、シオニズム、ジェノサイドといった概念の歴史を繙くことで、西洋における言説の歪みを浮き彫りにする。ヨーロッパのユダヤ人の近現代史を長年研究してきた歴史家による、抵抗の書。

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[目次]

まえがき

一 執行者と犠牲者

二 オリエンタリズム

三 国家理性

四 戦争についての虚報

五 反シオニズムと反ユダヤ主義

六 暴力、テロリズム、抵抗

七 交差する記憶

八 フロム・ザ・リヴァー・トゥー・ザ・シー

訳者によるあとがき

解説(早尾貴紀)

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[著者]エンツォ・トラヴェルソ(Enzo Traverso)

イタリア北部ピエモンテ州のガヴィに生まれる。ジェノヴァ大学で歴史学を修め、パリの社会科学高等研究院で博士号を取得。20年にわたりフランスの複数の学術機関で教鞭を執ったのちにアメリカに移り、現在、コーネル大学教授。訳書に『アウシュヴィッツと知識人——歴史の断絶を考える』(宇京賴三訳、岩波書店)、『全体主義』(柱本元彦訳、平凡社)など多数。

[訳者]渡辺由利子(わたなべ・ゆりこ)

図書館勤務。東京外国語大学卒業後、お茶の水女子大学大学院修士課程修了。専門はイタリア文学。著書に『ふたりの世界の重なるところ——ジネヴラとジョルジョと友人たち』(月曜社、2023 年)。