現代思想2026年10月号 特集=危機にある文化財

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現代思想2026年10月号 特集=危機にある文化財

定価1,980円(本体1,800円)

発売日2026年9月28日

ISBN978-4-7917-1503-9

私たちの過去を保存し、未来に受け渡すために
文化財行政を取り巻く環境は、近年大きく変化しつつある。国はミュージアムのあり方について見直しを進め、その再編や収蔵品の整理・削減についての方針は広く議論を呼んでいる。本特集ではあらためて文化財とはいかなる存在かを問い直し、国内外の事例をもとにその課題と可能性を多角的に検討する。

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[目次]

 

特集*危機にある文化財

 

【文化財行政の見取り図】
文化財保護行政を問い直す――文化財保護法の理念と展開 / 小林真理

【ミュージアムの内外】
文化継承の財源は誰が担うのか――クラウドファンディング、寄付を中心に / 土屋正臣
文化財を未来へ継承する博物館――実物資料の経験、保存の倫理、生成AI時代の検証可能性 / 五月女賢司
文化財を守るとは何か――収蔵品縮減の国際的潮流と「選び」「託す」という新たな倫理 / 水嶋英治

【討議】
美術館からみる文化行政の未来 / 逢坂恵理子+橋本麻里

【何が〈遺産〉になるのか】
文化財と時間のなかの建築 / 加藤耕一
過去への責任/未来への継承――都市祭礼に埋め込まれた担い手の想像力と駆動力 / 武田俊輔
近代産業遺産から考える「文化財」――文化遺産の増殖とそのゆくえ / 山本理佳

【〈私たち〉の文化財】
文化財返還をめぐる「地殻変動」の国際政治――植民地支配の残痕が問う国民国家の現在 / 池上慶徳
「文化遺産は誰のものか」という問いを開く――帰属をめぐる声の実践 / 岡田真弓
震災遺構という「余白」 / 坂口奈央

【時を超える試み】
災害時に文化財をまもる / 小谷竜介
Who Cares? How do you do it? ――美術作品の保存修復と「ケア」の射程 / 田口かおり
文化財の三次元記録とは何か/何をするのか / 山口欧志

 

【連載●社会は生きている●第五〇回】
社会学の課題 1――神話と啓蒙、伝統と近代 / 山下祐介

【連載●京都〈移民〉紀行●第一九回】
移動がつくる近隣――「棲み合い」を考える / 森千香子

【連載●東京学派と革命●第五回】
歴史的に稀有なタイプのマルキスト――『資本論の哲学』 / 山口尚

【連載●家族と憲法●第一六回】
名前の可能性――一つではない / 木村草太

【連載●対話篇 スコラ哲学と圏論の邂逅●第八回】
スコラ哲学の深奥へ(1)――西欧の初期普遍論争 / 山内志朗+西郷甲矢人+鈴木大地

【研究手帖】
なぜ死者の意思を尊重すべきなのか / 亀田悠斗