定価1,980円(本体1,800円)
発売日2026年7月27日
ISBN978-4-7917-0480-4
デビュー20周年記念特集
環境音、電子音、楽器音、歌声……多種多様な音が場に解き放たれ、音楽作品として立ち上がる。現代版フィルハーモニック・ポップ・オーケストラ「蓮沼執太フィル」の結成、インスタレーション制作、都市空間のBGM設計──領域を横断する実践は、音楽/芸術の枠組みに新たな輪郭を与えてきた。環境のなかで個別にすくい上げられた響きが、重なり合いながら再び環境へ還る。循環のうちに、蓮沼執太はいかに在り、何を生み出してきたのか。その反響に耳を澄ます。

特集*蓮沼執太――『Shuta Hasunuma』『POP OOGA』『メロディーズ』『アントロポセン』『FULLPHONY』『unpeople』…時と場が奏でる音楽
❖インタビュー
音楽の居場所 / 蓮沼執太(聞き手=大谷能生)
❖音の散る先
A Dream of the Lotus Swamp / 古川日出男
蓮沼執太――極私的アプローチ、から、夢 / 小沼純一
行列の先頭 / 大和田俊
❖詩
演奏の時間(Reprise for Time) / 大崎清夏
❖蓮沼執太という存在
「蓮沼執太」と「人数」の問題 / 佐々木敦
マエストロ / 山田亮太
蓮沼執太の現在性 / 金子厚武
❖対談
言葉と音を離れて / 蓮沼執太×横尾忠則
❖不確定要素としての
蓮沼執太は「新しい」実験音楽を私たちに提示した――『Shuta Hasunuma』(二〇〇六)の心地よくも不可解な音 / 高橋智子
オオガハスヌマのPOP音の観察/メロディーズの二つの小さな地球の観測――『POP OOGA』と『メロディーズ』にて、蓮沼さんの〈うた〉を聴く・読む / カニエ・ナハ
骨伝導イヤホンによる『unpeople』/「音楽を聴く経験とは何か」をめぐる実践ノート / キヨスヨネスク
❖ギャラリー
ほしびこ / 濵本奏
♫~ / 平山昌尚
執シュート太!~ wait, open, here is, there is ~待つ、拡げた、ここだった、あそこだった / Aokid
❖往復書簡
変奏のラリー / 蓮沼執太×松井茂
❖スタイル・スタディ・スタンス
蓮沼執太による「サウンド・アート」再学習 / 畠中実
蓮沼執太における「作曲的」な制作を分析する / 小島広之
❖アンケート
蓮沼執太さんへ / 野村友里・岡山天音・原口沙輔・KOM_I・堀内太郎
❖演じ奏でるものたち
蓮沼執太におけるテクノロジーと音楽と知覚の拡張 / 大久保雅基
制御できない楽器たち / 松浦知也
「Fairlight Bright」と「再発見」 / 城一裕
❖謎々のきらめき
連れていく人 / 塩塚モエカ
ラ・優等生、ラ・音楽。 / 川田十夢
❖風通しのよいところへ
社会的行為としての編曲――蓮沼執太の活動から / imdkm
蓮沼執太のコラボレーション作品について / ドリーミー刑事
音楽家として都市の音と向き合うこととは?――蓮沼執太の実践をケーススタディに / 田中堅大
❖資料
蓮沼執太活動記録 / hiwatt
❖忘れられぬ人々*58
故旧哀傷・大塚文昭 / 中村稔
❖物語を食べる*50
唱歌は倫理に身を委ね、ときに抗う / 赤坂憲雄
❖詩
別れ / 松本圭二
❖今月の作品
村上健太郎・入峰らい・祁答院刻・影素記・柳柳太郎・山田トムトム / 選=高橋順子
❖われ発見せり
「なまりなし」 / 相馬尚之
表紙・目次・扉……北岡誠吾
表紙写真……Local Artist
特集扉写真……濵本奏