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人形愛の精神分析
藤田 博史 著
200603刊/四六判/196頁
C0011 定価2310 円(本体2200 円)
ISBN4-7917-6259-2
言葉など覚えるんじゃなかった。
幻想とは人間のみが囚われる病なのだろうか。鍾愛するもの言わぬ人形にそっと囁きかけ微かに応答する声にじっと耳を傾ける時、人の心にはどんな感情が起伏しているのか。永遠を見つめ続ける人形の眼差しを通じて、言葉の海に溺れる人間の果てしなき危機を根源から分析する、大胆な精神分析入門。
人形作家秋山まほこ氏の口絵付
【目次】
秋山まほこ人形館
プロローグ
人形とはなにか / 「人◇形◇愛」とはなにか / なぜ人は人形を作るのか
1 眼と眼差し、あるいは視的欲望
欲動・必要・欲望・要求 / 四つの基本対象の一つとしての眼差し
鏡の段階 / 存在形の欲望から所有形の欲望へ / 受動から能動へ
「見られる」から「見る」へ / 人形の眼差し
2 声/幻聴、そして皮膚/体感
幻聴と声 / 声と差異 / 声と欲望 / 「子を為す」という隠喩 / 受動態と能動態
差異とシニフィアン / 見えるものと見えないもの / 皮膚感覚と体感
3 関節、そして性器
切断と接合 / 去勢 / 象徴的去勢・想像的去勢・現実的去勢
伸びると曲がる精神分析における性器 / 言葉とファルス / 父の名・父の否
去勢の否認 / 現実的なファルス / 創造活動と性器表現
4 毛、そして乳房
毛と欲望 / トリコチロマニア / 去勢と毛 / 「知」と芸術活動
四つの基本対象 / 性愛の対象 / 縁の構造 / あらかじめ失われた対象
5 尻、そしてゆび
尻と肛門 / 尻の高さ / 性倒錯と肛門 / 欲望の原因としての割れ目
精神病と性倒錯 / 差異としての割れ目 / ゆびと去勢 / フェティシスムとペニスナイト
6 身体運動 【鈴木晶とのダイアローグ】
言葉とダンス / 言葉と日本語の踊り / 視的欲望と意味
想像的関係 / 形・動き・意味 / 死とダンス
7 鼻、耳、そして口
鼻と男性性器 / 鼻と権力 / 鼻とジャパニメーション / 耳と形態
耳とその機能 / クオリティとクオンティティ / 真理と狂気 / エロスとタナトス
8 口、頭、そして内臓
開いた唇と歯 / 口とアブジェクシオン / 口・歯・唇・舌
頭と人間 / 頭と顔 / 頭とペニス / 眼差しと頭
女性と男性の頭 / 人形と内臓 / 見えない部分のリアリティ
9 人形とはなにか 【シンポジウム 四谷シモン/吉田良】
人間が作るすべての創造物は人形 / 人形とはなにかという問い / 不在のものを作り出す力
差異を作り出す能力 / 光みたいなもの / 今も夢 / 自分を導く眼差し
エピローグ
あとがき
[著者] 藤田博史(ふじた・ひろし)
1955年生まれ。信州大学医学部卒業後、東京医科歯科大学医学部附属病院で、精神科医および麻酔科医として勤務。その後、フランス・ニース大学文学部哲学科博士課程、医学部精神医学専門医課程を経て、ニース大学医学部附属パスツール病院で精神科医師を務める。現在は、東京を中心に精神分析医、麻酔科医として活躍。著書に、『精神病の構造』 『幻覚の構造』 『性倒錯の構造』(いずれも、青土社)ほか。訳書に、J・ラカン 『テレヴィジオン』、G・ブラック 『昼と夜』(共に、青土社)。
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更新日時:Fri, 16 Apr 2010 16:32:14 JST (104d)
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